【団体総合】
7月の連戦を終えてから、基礎基本の見直しや身体難度を含む動きや投げのフォームの再確認を徹底し、演技を一から作り直すような気持ちで練習を重ねてきた。さらに国際審判員との連携を図り、わずか0.1の追加価値を取りにいくというこだわりを持ちながら、自信の積み上げを続けた。
また、人前で演技する機会を増やし、本番の「怖さ」が少しずつ薄れ、本番に照準を合わせる力が身についてきたことも今大会の成績に繋がったと考える。
団体総合順位:1位 得点:55.550
《種目:リボン(5)》得点:27.200(DB 5.9/DA 6.7/A 8.25/E 6.35)
出場選手:鈴木歩佳、稲木李菜子、田口久乃、西本愛実、三好初音
リボンは空調や気温の影響を受けやすく調整が難しい種目であったが、日本での練習で投げ受けの精度を高めてきたことで、会場が変わることで感じる多少の感覚の変化やミスに対する瞬時の対応も動じずに実施できるようになっていた。ただし、もともとミスが出やすい種目であり、一つの油断が大きな失敗につながるリスクを抱えていたため、最後まで動作のフォームやテンポの確認を繰り返し、本番に臨んだ。
出だしは選手たちにとってとても緊張するパートであったが、やや移動を伴いつつも手具を確実に受け、しなやかに演技をまとめた。中盤の連係では、転回中に行った投げが軌道から外れ、取りに行った際にリボンがからまり、土台側のリボン、そしてCRも落下となる大きなミスが出た。しかし直後にリボンを素早く取り戻し、それ以降の技へ影響を及ぼさず演技を再開することができた。直前のWCCクルジュナポカでの反省を活かし、ミス後の対処を練習してきたことが本番で発揮された。
最終的にこの種目は3位となり、種目別決勝進出を果たした。
《種目:ボール3フープ2》得点:28.350(DB 5.3/DA 7.8/A 8.05/E 7.2)
出場選手:鈴木歩佳、稲木李菜子、田口久乃、西本愛実、花村夏実
2種目をまとめることが総合優勝に向けた最大のポイントであった。気力・体力の面で厳しい状況であったが、選手たちは気持ちを落とさず練習を続けた。ところが、大会運営のシステムトラブルにより競技が一時中断し、再開の目途が立たない異常事態となった。各国のチームも練習を一度止める状況であったが、日本チームは前向きに捉え、結果としてこの時間が心の余裕に繋がったと感じられる。
本番では汗によるボールの滑りが懸念されたが、これまでの練習の自信を糧に、選手たちは最後まで挑む姿勢を崩さず堂々とフロアに立った。序盤10秒で1人の選手が自身の軸足のハーフシューズを踏み、ほぼ脱げかけた状態となったが、そのまま演技を続行。ローテーション難度を行う左足であったため極めて危険な状況であったが、すべての身体難度を正確に決めきり、強い意志を示した。
前半2カ所の交換では受けの追加価値を取りきれなかったが、それ以外は大きな移動なく追加価値を積み重ねることができた。中盤以降は楽曲の盛り上がりに合わせ演技の勢いが増し、会場を巻き込み、大きな歓声を受けたことは大きな手ごたえとなった。
演技を終えた選手は会心のガッツポーズを見せ、総合では1位、さらにこの種目で1位となり種目別決勝への進出を決めた。
大会報告:村田由香里
世界新体操選手権大会において、団体総合で優勝を果たせたことは、日本初の快挙であり、歴史に残る結果となりました。この成果を誇るだけではなく、謙虚に受け止め、次なる挑戦に向けて歩みを進めてまいります。
この結果は、現役の選手や強化に関わるすべてのコーチ・スタッフの力だけで成し得たものではありません。長きにわたり新体操の道を切り拓いてこられた諸先輩方、日頃から支えてくださる協会関係者、活動を可能にしてくださるスポンサーの皆様、日本全国の新体操関係者、そして常に応援してくださるファンの皆様、多くの支えがあってこそ実現できたものです。
私たちは、今後も誠心誠意、日本の新体操の価値を高められるよう尽力してまいります。今回の成果を支えてくださったすべての方々に、心から感謝申し上げます。





