【団体種目別決勝】
前日の総合の喜びに浸る間もなく、選手たちは気持ちを切り替え、種目別決勝へ臨んだ。
《種目:リボン5》 順位2位
得点:26.650(DB 4.9/DA 7.3/A 8.2/E 6.25)
出場選手:鈴木歩佳、稲木李菜子、田口久乃、西本愛実、三好初音
試技順はブラジルの後となり、大歓声が鳴り止まない中で日本チームが登場した。決して容易ではない雰囲気であったが、日本の島唄が流れた瞬間、会場は一変し、日本独自の世界観で観客を引き込むことができた。
交換で投げの軌道が短くなり移動する場面もあったが、落ち着いて対応し、演技を進める中で“ミスをミスに見せない”動きで流れをつないだ。全体的に予選よりも精度を高め、終盤のステップでは選手たちが心から感謝の思いを込め、最高の踊りを見せた。
しかし残り3つの技となった場面で、目前のリボンを受け損ね落下。日々の積み重ねの重要さを改めて痛感させられる悔しいミスとなった。この結果、1つの落下により中国に続く2位となったが、ミスがあっても26点台を出せたことは、実施減点を最小限に抑え、演技の流れを磨いてきた成果の表れである。
また、この楽曲には大きな思いを込めてきた。6月の石垣島合宿で楽曲や沖縄の伝統芸能への理解を深め、演技に落とし込んだ。現地の方々の温かい支援と声援を受け、“心から新体操を楽しみ、感謝と感動を伝えたい”という思いが高まり、その成果をこの舞台で示せたことは大きな喜びにつながった。
《種目:ボール(3)+フープ(2)》 順位5位
得点:27.350(DB 5.8/DA 6.8/A 7.95/E 6.8)
出場選手:鈴木歩佳、稲木李菜子、田口久乃、西本愛実、花村夏実
大会最後を締めくくるボール(3)+フープ(2)は、気力・体力ともに厳しい状況で迎えた。練習で安定感は増していたため、「あとは自分たちの演技を表現するだけ」という落ち着きで臨んだが、最後まで集中し、やり切ることの難しさを実感した演技であった。
前方シリーズからの背中打ちの連係で打ち返せず落下。高得点が狙える連係だけに痛い失点となった。さらに、受けの乱れが1カ所、ラストの交換でも1カ所受けの価値が抜け、予選より得点を下げ、メダル獲得には届かなかった。
最後に決めきれなかった悔しさから選手たちの目には涙が浮かんだが、世界チャンピオンになってもなお悔しさを味わえたことは、次への成長につながるはずである。
今後は大会全体を通して安定した演技ができるよう、心身をさらに強くすると同時に、新たな日本チームのカラーを示せるよう挑んでいきたい。
今シーズン、パリオリンピック後ということもあり、各国は若手選手を積極的に起用しており、チームとして確立されていない様子が見受けられた。したがって、今後の成長を考えると日本にとってどの国も決して気を抜けない状況であることを改めて認識する大会となった。
本年はオリンピック出場枠が懸かっていない大会であったため、各国とも昨年と比較すると緊迫感や緊張感は薄く、全体として落ち着いた雰囲気であった。しかし、来年以降は枠取りを懸けた厳しい戦いが待ち受けており、各国がしのぎを削って強化を進めてくることは容易に想像できる。
さらに、来シーズンからは種目が変更され、より高度な技術が求められる。競技全体のレベルが一層高まる中、日本チームも進化を止めることなく挑戦を続けなければならない。
日本チームは、今大会で得た自信と明確になった課題を武器に、来シーズンに向けて確実な歩みを進めていきたい。
大会報告:村田由香里






