大会2日目は、チーム対抗・種目別予選の後半種目(クラブ・リボン)が行われ、日本からは岡田心佑選手、井上結愛選手が出場した。
6月19日 個人 後半種目(クラブ・リボン)
【岡田心佑】
リボン DB 4,400 DA 2,200 A 7,350 E 7,400 合計21,350
アジアジュニアにて、予選・決勝共に同じRでの失敗があったため、今大会に向けて重点的に練習を重ね試合に臨んだ。その成果が結果に表れ、3つのRでの落下ミスはなく、予定していた回転を全て行うことができた。
大舞台でのリベンジとなり緊張が強かったように感じるが、緊張を力に変える事が出来たことは自信に繋げてほしいと思う。
DBが不明確な部分、DAのベースとなる描きが不明確な部分が浮き彫りとなってしまった部分は今後すぐに修正していきたいが、今回の試合を通して本人の持ち味である表現力に磨きがかかったように感じられた。また、動きのメリハリや強弱がはっきりと伝わり、演技全体に大きさが加わってきたようにも感じる。
DBの精度において課題の残る箇所もあったが、バランスの静止やフォームが改善されることで今後の得点アップに繋げていきたいと思う。
【井上結愛】
クラブ DB 4,700 DA 2,900 A 7,200 E 7,600 P 0,05 合計22,350
アジアジュニアでは、DB・DAの精度が課題となっていたが、試合の中でDの精度を高めることができたのは大きな成果であった。
スタートのパンシェターンやパンシェバランスは力強く決まり、その後の動きも流れが良く、音をよく聞いて丁寧に動いていることが伝わってくる実施であった。
中盤のDAでは、やや急いだことで投げが小さくなり乱れが見られたものの、瞬時に判断し、適切に対処することで落下を防いだ。その対応力により勢いが生まれ、難度の高いRもしっかりと決め、後半のステップでは体全体を大きく使い、伸びやかな動きを見せた。
後半は緊張感が増し、やや我慢の演技となったが、一つひとつを冷静に判断し、最後まで力強く踊り切ることができた。今回の試合を通じて、どんな状況でも諦めずにやり切る彼女の底力が垣間見えた。
今後は、体全体をより自由に使い、さらに多様な動きのバリエーションが加わることで、表現の幅が広がり、唯一無二の演技が見られることを期待したい。
日本勢からの種目別決勝への進出はならず、改めて世界とのレベルの差を実感させられる試合となった。しかし、岡田選手・井上選手ともに最後まで集中力を切らすことなく、自分の力を最大限に発揮できたことは、大きな成果である。
今回の貴重な経験を通じて、世界との距離をしっかりと分析し、今後の成長につなげていってほしい。
また、予選を通じて印象的だったのは、アジア、アフリカ、オーストラリアなど、ヨーロッパ以外の国々の競技レベルが着実に上がってきている点である。その結果、試合最終日の種目別決勝では、誰が優勝するのか予想がつかないほど、接戦が繰り広げられている。
このような状況の中で、日本が取り残されないためには、今何が必要なのかを深く考え、的確な強化対策と取り組みを進めていくことが必要である。
報告者:皆川夏穂(新体操強化本部)